近年、技術が飛躍的に進歩したことにより、臓器組織を失うことなくがんの局所制御を行うことができる放射線治療に注目が集まっています。放射線によるがん治療にたずさわる放射線腫瘍医は、薬物療法専門医とともに、全身すべてのがんに対応する手法に特化したスペシャリティーを発揮する点に特色があります。また放射線治療の分野には、加速器やコンピュータの専門家である医学物理士といった資格もあります。
放射線療法は、これまでは手術以外に根治的な療法がない前立腺がんや食道がんでも手術と同等の成績をあげられるようになりました。しかし、欧米と比較すると、日本での放射線治療の実施率は半分にも満たないのが現状です。 高齢化のすすむなかで、からだへの負担が少ない放射線療法を必要とする患者数は、今後も急速に増加することが見込まれており、放射線療法は将来の発展が期待される分野と言えます。
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